瞑想を試してみたけれど続かなかった、という経験はないでしょうか。
目を閉じて集中用としても頭の中が逆にうるさくなる感じがして、

瞑想向いてないかも
と感じる方もいらっしゃるかと思います。
わたし自身もそのひとりで、何度試しても瞑想が定着しませんでした。
その代わりに試してみたのが、歩くときの意識を変えるという方法です。
なんとこれが意外と続けやすかったのです。
歩くヨガとは、ヨガの呼吸と体感への意識を歩行に持ち込む方法です。
マットも道具も必要なく、通勤や買い物の移動時間をそのまま使えます。
という方にとって、座った瞑想より取り組みやすい選択肢になるかもしれません。
ストレスがゼロになるわけではありませんが、帰宅したときの気分が少し変わる程度の変化は続けていくうちに感じられます。
この記事では、歩くヨガとは何か、ストレスに効く歩き方の手順、続けてみて感じた変化をまとめています。
ストレスを手放したいけれど特別な時間は作れない、という方に参考にしていただけたら幸いです。
歩くヨガとは何か、普通のウォーキングとの違い
普通のウォーキングは「体を動かして健康に」という目的が中心ですよね。
歩きながら音楽を聞いたり、頭の中でその日の出来事を整理したりしながら歩いている方も多いと思います。
目的地に向かうための移動として歩くことがほとんどで、歩くこと自体にはあまり意識が向いてないことがほとんどだと思います。
歩くヨガは、それとは少し違うアプローチです。
歩くこと自体に意識を向ける。
そこに注意を置きながら歩くことで、頭の中のおしゃべりをいったん手放すような状態をつくります。
ヨガの呼吸法(プラーナーヤーマ)の考え方を歩行に組み合わせることで、体と呼吸の連動を意識しながら動くのが特徴です。
マインドフルネスウォーキングという言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
それと近いものだと思ってもらえるとわかりやすいかもしれません。
違いとしては、
です。
難しく考える必要はなく、「体の感覚を意識しながら歩く」というシンプルな実践です。
必要なものは歩ける靴と、少しの意識だけ。
特別な場所に行く必要も、ウェアに着替える必要もありません。
今日から、今持っている環境で始められます。
歩きながら瞑想できる仕組みと、ストレスが和らぐ理由
ストレスを感じているとき、頭の中では同じことがぐるぐると繰り返されていることに気づくことはありませんか?
この反芻がなかなか止まらないのが、ストレスをためやすいタイプの厄介なところですよね。
瞑想中「考えないようにしよう」と思うほど、余計に考えてしまうという経験をした方も多いのではないでしょうか。
歩くという動作は一定のリズムの繰り返しで、このリズムが頭の中のループを少し弱める効果があります。
もちろん完全に止まるわけではないのですが、ぐるぐると回り続ける力が弱まる感覚があります。
単調な反復動作が感覚処理に意識のリソースを使うため、考えすぎが少し静まりやすくなると言われています。
呼吸に意識を向ける
さらに、呼吸に意識を向けることで変化が出てきます。
4歩で吸って、4歩で吐く。
この単純な意識の向け方をするだけで、呼吸が少し深くなります。
深い呼吸は、緊張で浅くなっていた呼吸を整えることにつながります。
体が少し落ち着いてくると、頭の中の騒がしさも連動して静まりやすくなるはずです。
50代になると、若いころと比べて疲れの回復が遅くなると感じている方は多いと思います。
その疲れは、体だけでなく、神経が休まりにくくなる感覚もありますよね。
そのため、「いつでも少しリセットできる習慣」を支えとして一つ持っておきたいところです。
歩くヨガは、その手軽さでいえば最もやりやすいもののひとつです。
まとまった時間を確保する必要がなく、すでにある移動の時間を使えるのがメリットです。
ストレスに効く歩くヨガ、実際の手順
試してみてほしい基本の手順をまとめますね。
歩く前に準備すること
イヤホンを外すのが最初のハードルになる方もいるかもしれません。
静かなまま歩くことに慣れていないと、最初は手持ち無沙汰な感じがするかもしれません。
でも実はここが大事で、外の音や体の感覚に意識を向けるようにするには、イヤホンを外すことで初めて生まれる状態です。
歩き始めの1〜2分でやること
まず普通に歩きながら、呼吸に意識を向けましょう。
今どんな呼吸をしているか、確認するだけで十分です。
次に、
というリズムを試してみてください。
歩くテンポに合わせて呼吸を整えるだけで、体が少し落ち着いてくることに気づくはずです。
うまくできなくても気にしない。「なんとなく意識している」くらいで十分です。
歩きながら意識を向けること
呼吸に少し慣れてきたら、体の感覚に注意を広げてみましょう。
頭で考えることを止めようとするのではなく、体の感覚に意識を置くことで、結果として考えすぎが薄れていきます。
「考えを消す」という方向ではなく、「体の感覚に居場所を移す」というイメージが近いかもしれません。
考えが浮かんでも、気づいたら足裏の感触に意識を戻す。
それを繰り返すようにしてみてください。
歩き終わりの1分
目的地に着く前、または帰り道の終わりに、立ち止まって深呼吸を3回しましょう。
この3回が、歩くヨガの締めのような役割を果たします。
省略してもかまいませんが、やるとやらないとでは気持ちの落ち着きが違います。
特に、仕事の場所から家へ移動するときのこの1分は、切り替えのスイッチになりますよ。
続けてみた変化、ストレスへの向き合い方が少し変わった
仕事帰りの移動時間にスマホをしまってイヤホンを外し、呼吸と足の感覚に意識を向けながら歩いてみる。
わたし自身も最初に試したのは、帰り道のほんの数分からです。
始めたばかりのころは、「こんなことで何か変わるの?」という半信半疑な気持ちがきっと湧いてくる思います。
そういう日がもしかしたら続くかもしれません。
わたしも最初の数日は頭の中はいつも通りの大暴走でした。
でも諦めずに続けてみると、少しずつ変化が出てくることにある日気づきます。
歩いているうちに考えのループが弱まる時間が生まれ、帰宅したとき「仕事モードのまま部屋に入ってきた」という感覚が少しずつ薄れていきます。
劇的な変化ではないけれど、「今日はすっきりして帰れた」という日が増えてくるのを感じられると思います。
考えすぎが完全になくなるわけではないけれど、「少し軽くなる」という感覚があるかもしれない。
そのくらいの気軽さで関わっていける習慣が、結果的に長続きするはずです。
歩くヨガと瞑想、日常の移動時間に取り込む工夫
瞑想を毎日の習慣にしようとしてもなかなか続かない、という方は多いと思います。
静かに座ると逆に雑念が増えて、「瞑想中ずっと別のことを考えていた」という状態で終わってがっかりすることも。
ヨガのシャバーサナ(仰向けで静止するポーズ)でも、終わりに近いほど集中が切れてくる感覚は、わたしもよくあります。
歩くヨガが続いた理由のひとつは、「体を動かしながら」という形式です。
じっとしているのが苦手で動いている状態のほうが意識が安定しやすいタイプには、座った瞑想よりもやりやすいかもしれません。
どちらが優れているということではなく、自分に合う形を選ぶということです。
朝起きて5分座るより、帰り道に10分歩くほうが現実的だと感じたなら、そちらを選べばいい。
移動に使う時間はすでに発生しているので、そこに意識の持ち方を加えるだけです。
その移動をそのまま活かしてみませんか?
在宅勤務の日は近所を10分歩くだけでリセットできる
在宅勤務をされている方は、仕事と生活の切り替えが難しいと感じることはありませんか?
デスクを離れたら即プライベートという感覚のなさが、ストレスをため込みやすい状態をつくります。
夕方になっても「まだ仕事が残っている気がする」という感覚が抜けなくてイライラしてしまったり。
そこでオススメなのが、仕事終わりに近所を5分〜10分だけ歩くという習慣です。
イヤホンなし、スマホはしまって、ただ歩くだけ。
歩くヨガの意識を持ってもいいし、ただ外の空気を吸うだけでもいい。
5分〜10分という時間は、続けやすい下限として意識的に設定しました。
もちろんもっと長くやれる日は長くしても良い。気力のない日はちょっとだけでも十分です。
これをやることで、夜の時間の過ごし方が変わります。
気持ちの切り替えがつくことで、夜も仕事のことを引きずりにくくなるでしょう。
何より、外に出るという行動そのものが「仕事終わり」のサインになります。
儀式のような小さな区切りが、オンオフを切り替える助けになるはずです。
まとめ、特別な時間がなくても歩くことで整えられる
歩くヨガはマットも道具も特別な時間も必要なく、日常の移動に意識を加えるだけで始められます。
瞑想やヨガが続かなかった経験がある方にとって、「イヤホンを外して歩く」というところから始められる手軽さは、続けやすい理由のひとつになると思います。
ストレスをゼロにする方法ではありません。
でも、毎日の歩く時間に少し違う意識を持つだけで「帰ってきたときの気分が少しましになる」という変化は、習慣を続けるのに十分な理由になるのではないでしょうか。


